第1444回例会
◆米山奨学生卓話 馮雨薇(フウウビ)さん
信州大学農学部3年生(森林環境共生学)4年生 米山 奨学生として2年目
《経歴》 高校卒業後 中国の人民解放軍に入隊し、4年 間勤務。その後日本に来て日本語学校に2年間通ってい ました。日本にきた時は日本語が「あ・い・う・え・お」 のレベルで様々な笑い話がありました。買物後タクシー に乗って「ここでおろしてください」と言うところ「こ こでころしてください」と言ってしまった事もありまし た。日本語をしゃべれなかった私は絶望の毎日でしたが、 日本人の方々から色々教えていただき、今ここに立つこ とができました。
《趣味》私の趣味はスノーボード、登山などアウトドア 系のスポーツが好きです。暇な時はほぼ山にいます。夏 は上高地、冬はスキー場で働いています。ち立山や唐松 岳でバックカントリーをしたり和歌山県の熊野古道をテ ントなど15kgの荷物を持って7日間で140k歩きました。 疲れましたが自分に挑戦した満足感がありましたし、粘 り強さも鍛えられました。
《日本に来たきっかけと日本での経験》 幼い頃から自然 が大好きで特に庭園文化が好きでした。島根県の足立美 術館の写真を見て日本に行きたい!日本で造園を学びた い!という思いを心にうえました。2021年に信州大学 に入学し、自分達が伐採した木材でベンチを作るなど興 味が深かったです。森林環境共生学科コースは森林と環 境共生の2分野があり、最初は造園を学びたいと思って いましたが勉強を進めるうちに森林にもっと興味が湧 き、林業を選びました。卒論も林業に関するテーマ「冷 温帯落葉樹広葉樹ミズナラとブナの肥大成長と気候要素 の応答解析」です。簡単に言うとミズナラとブナがどの ように太く成長するかを解明することです。この研究を 行う理由は日本の平均気温がこの100年間で約2°C上昇
しており温暖化が深刻化している現状があるからです。 研究以外に学会にも積極的に参加しています。去年は東 北大学の年輪学会、京都大学の木材学会、筑波大学の山 岳学会に参加しました。今年はその3つの学会で発表出 来るよう頑張っています。また環境再生医、自然再生士、 測量士、樹木医の4つの資格もとりました。 2023年に米山記念奨学生に選ばれ、本当にありがと うございます。間違いなくこの1年半は今迄の留学生活 の中でもっとも充実した時間でした。最初のオリエンテ ーションから世話クラブの例会、ローターアクトのイベ ント、ライラの活動など参加させて頂き本当にありがと うございます。この組織の一員として様々な事を考える 貴重な機会と経験を得る事ができました。特にコミニュ ケーション力を身につけた事は今後の人生に必ず役立つ と思います。心より感謝申し上げます。来年卒業をむか えるにあたり、進学か就職か迷っているとき、箕輪ロー タリーの会員の皆様より沢山のアドバイスを頂きまし た。良く考えた結果今年3月に就職を始め、6月までに7 社から内定を頂きました。最初は何も出来なかった私が どうやってここまでこれたかを考えると運と努力はどち らも欠かせませんが、もうひとつ大事なものがあります。 それはロータリーのマジックだと思います。
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